ラズパイゼロの改造

  • はじめに
     ラズベリーパイの普及は目覚ましく、教育・ホビーでの利用を超え産業用途にも利用され始めている。ラインナップも充実し、用途に応じて使い分ける事が出来るようになっている。

  • ラズベリーパイ・ゼロ(以下、ラズパイゼロ)とその欠点
     ラズパイゼロは日本では他のラズパイと違い、正規代理店の取り扱いがない。ただ、冒頭にも述べた通り他のラインと比べた時にその小ささは非常に魅力的である。ただ、小ささに舵をきった分、拡張性は犠牲になっている。具体的にはUSBポートの数が一つしか無い分、周辺機器がほとんどつなげられない。

  • ラズパイゼロのUSB増設
     昨今ではほとんどの周辺機器はUSBによって実現されているので、USBポートを増設すれば事足りる。ただ、ラズパイゼロの最大の特徴である「小ささ」をスポイルしないように心がける。ラズパイゼロとほぼ同じフットプリントにし、それ自身の基板の下部に取り付けられるようにする。

  • USBハブの選定
     専用のUSBハブが出ているが、その当時は見つける事が出来なかった。基板を設計して製作・販売も検討したがあまり売れそうもないし、ワンオフになりそうなので限りなく上記の条件に近いものを探す事にした。ただ、本稿を追試される方も考慮して入手性も鑑みた。

  • 利用したUSBハブ
     こちらのUSBハブでほぼ上記の問題をクリア出来た。価格も安価なので加工に失敗しても、気にせずに次のが買えると思う。

  • 最初の作戦
     M2.6の六角スペーサで適当な穴を開ければ行けるかと思ったが、スペーサの六角部分が樹脂のツクリに干渉してしまう。仕方がないので真鍮パイプでスペーサを製作してガワのツクリに干渉しない様にした。真鍮パイプの長さを自由に設定出来るので、細かな高さ調節も可能になった。

  • 材料
     改造に必要な材料は以下のとおり

    名称 メーカ名 参考価格 備考
    ラズパイゼロ ラズパイ財団 ¥1,500〜 ラズパイ本体
    USBハブ エレコム U2H-YK4BBK ¥635〜 ラズパイゼロと同寸のフットプリント
    真鍮パイプ(3mm) ホークス模型 ¥420〜 6mm〜x4本切断して使う
    ネジ 表題の通り ¥200〜 2.6M首下15mm〜x4本:切断して使う
    スペーサ ネジの西川 @¥50〜 M2.5x8mmx8〜両端メネジ
    マイクロUSBコネクタ端子 aitendo @¥100 ハンダ付け後エポキシ封入
    エポキシ樹脂 アラルダイト 適価 マイクロUSBコネクタの封入
  • 改造方法
     専用に作られたわけではないので、改造が必要になる。以下に改造手順を示す。

  • 加工手順
    1. ガワを外す
       細いマイナスドライバなどでUSBハブのガワをこじあける

    2. ネジの切断
       ネジは棒ネジ状態で利用するのでアタマの部分を切断する。ネジを切断するためにはしっかりと押さえる必要があるが、この時にねじ山を潰さないように注意する。

    3. 真鍮パイプの切断
       真鍮パイプはスペーサ代わりに使う。USBコネクタに干渉しない長さから確保したいクリアランスを適当に設定して4本切断する。ガワ下部の樹脂の厚みが微妙に異なる分は適当に削って調節する。

    4. USBハブのガワ下部の穴開け
       ラズパイゼロの穴位置に合わせて、ガワ下部に2.5mmで穴を4つ開ける。

    5. ラズパイとハブ(樹脂ガワ下部含む)の間に真鍮パイプスペーサを挟む
    6. 接続ケーブルの加工
       ラズパイゼロのコネクタは標準TypeAコネクタなので適当な長さで切断してマイクロUSBのコネクタに接続し直す

    7. エポキシ樹脂封入
       マイクロUSBコネクタのハンダ面は小さいので、メカ的に弱いし電気的にもショートの危険があるのでエポキシ樹脂で固める
  • 組立
     穴に切断したネジを通し、スペーサに貫通させその上にラズパイを載せ、両側をメネジスペーサで固定する